高宮永徹の ET Blog #017 ONEGRAM “Crazy For You”

こんにちは

今週に入ってから東京はいきなり涼しくなりましたね。
涼しくなるのは大歓迎ですが、こうも落差が激しいとコンディションを維持するのが大変です…皆様も体調管理には十分お気をつけくださいませ。

さて、前回の#016まで7回に渡りお送りしているONEGRAMについてのブログ、ひとまず今回で完結となります。
完結編となる今回は、ちょうど一昨日の水曜日、9月25日にリリースされたばかりの彼らの新曲、”Crazy For You”について書いてみたいと思います。

原曲はIncognitoによる1991年の楽曲で、David Morales Mixが大ヒットしたので、ご存知の方も多いと思います。
すでにリリースから30年以上の月日が流れた楽曲ですが、年に数回は現場で誰かがプレイしてて耳にするので、個人的には全く古臭く感じていない楽曲のひとつです。

こちらがご本家の”Crazy For You” (ボロボロな私物でスイマセン)

BPMちょい遅めの4つ打ちでソウルフルな、当時のモラレスのベスト・ワークの一つとも言える作品ですが、これをONEGRAMらしさをうまいことトッピングして仕上げれば面白い作品になるような気がして、彼らに提案をさせていただきました。

テンポは原曲よりも少しだけ落として、彼らが得意とするディスコ・フレイヴァーナレゲエ・チューンに仕上げてね、とのリクエストも添えて提案したのでした。

ベーシックなデモを上げてもらい、レコーディングに向けたリハーサルに臨んだ訳ですが、そこで「折角なので、よりカリビアンなムードを演出しようよ」という流れになり、原曲で使われていた印象的なシンセ・リフをやめて、スティールパンの音色を加えたアレンジに変更したり、ギターの裏打ちにピアノも追加して、よりレゲエなアクセントを加えたり、そしてONEGRAMらしさ溢れるホーン・アレンジやイントロを加えて、ほぼその全容が見えてきました。

その数日後に実際のレコーディングに臨んだ訳ですが、まずはドラム、ベース、キーボードなどのリズム・セクションから始まり、やがてメイン・ヴォーカルと順調に録音し、さらにバックグラウンド・コーラスのダビングへと進んだのですが、そのコーラスのハーモニーの積み方でああでもない、こうでもないといろいろ試しつつ、なんとか無事にレコーディングを終えることが出来ました。

楽曲のテイストから考えると、本当は夏の初め頃にリリースするのが良いかなぁ、なんて思いつつも、様々な要因が重なり先日のリリースとなりました。

この楽曲のレコーディングでとても強く感じたのは、ドラムとベースのグルーヴ感がより強固になったこと、そしてSakkoの歌唱力が更にレベルアップしていたことです。

また、元々B-Sideにはインストゥルメンタルを収録しようと考えていたのですが、ちょっとだけDJの皆さんが使いやすい仕様に編集したテイクが出来てしまったので、メンバーに聴いてもらいそちらを収録することとなりました。

このONEGRAMヴァージョンの”Crazy For You”、原曲のようにこの先も時空を超えて長く皆さんに楽しんでいただけるタイムレスな作品となることを強く願っています。

そんなONEGRAMですが、現在も絶賛新作アルバムを発表するべく頑張って曲作りを行なっていますので、今後の彼らの活動にも是非とも注目していただけると嬉しい限りです。

それではまた!

直近のDJは下記の通りです。